社会科学研究所月例研究会(ボコ・ハラムを考える)が開催されました。

落合雄彦(Takehiko OCHIAI) 更新日: 2016年07月03日

 

龍谷大学深草キャンパスにおいて、以下のとおり社会科学研究所月例研究会が開催されました。

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■日時:2016年7月2日(土)15:00~18:10

■場所:龍谷大学 深草キャンパス 紫英館 東第2会議室

■発表者:白戸圭一氏(三井物産戦略研究所主席研究員、京都大学大学院客員准教授)

■発表テーマ:「サブサハラ・アフリカのジハード武装組織の台頭の背景と今後:ボコ・ハラムを例に考える」

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発表者である白戸氏からは、北部ナイジェリア史を加味しつつボコ・ハラムの成立や変質、そしてその本質などを鋭く読み解いた大変詳細かつ重厚な報告がなされ、会場からは、ジハード組織の定義とは何か、ボコ・ハラムの目的とは何か、今日のアフリカのテロ状況を「サブサハラ・アフリカ」という地理的眼差しで捉えることは果たして妥当か、ボコ・ハラムのような問題は首都や「中心」ではなく国境付近のいわば「辺境(周辺)」をめぐる問題として位置づけられるのではないか、不満を抱えるナイジェリアやニジェールの若者に「職」と「食」さえ与えられれば、ボコ・ハラムのようなテロ集団の発生や伸張を予防できるのか、といった趣旨の質問がなされ、大変活発なディスカッションが展開されました。研究会は、当初の予定時間を大幅に延長して3時間以上にもおよびました。

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