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大学の授業は、大きく「講義」と「演習(ゼミ)」とに分かれます。
高校から入ってすぐの一回生の時は、
教員が話すのを聞く形が一般的な、「講義」の方が馴染みがあると思いますが、
大学ならではのスタイルとして重要なのが、「演習(ゼミ)」です。
龍谷大学法学部は、二回生後期から1年間の「演習Ⅰ」、
三回生後期から1年間の「演習Ⅱ」、
そしてその後、半年間で「卒業研究」を書く、
これらを基本、一つのゼミで行うことになります。
今、二回生は、ちょうどこの選択の時期ということで、
畠山ゼミを例として、ゼミとはどんなものか、簡単に紹介したいと思います。
というのも、年々、学生たちがゼミのことをきちんと理解せず、
したがって、きちんと選択できない、という傾向にあるように感じられるからです。
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まず、何よりゼミは、「学生が主役」ということです。
この点が、講義形式と最も大きく異なる点です。
この点を理解しておかないと、ゼミに入ってからも、
先生の指示を待ち、教えてもらうことを期待するだけになってしまいます。
ゼミでは、自分で考え、行動し、成果を上げる、
これが基本になります。
ここで問われるのは、何より自主性・主体性です。
「これをやりたい。やるんだ」という意志を常に持って臨むこと、
それが無ければ、ゼミに居る意味はありませんし、
逆に言えば、これさえあれば、ゼミにおいてどこまでも成長して行くことができます。
ゼミに入って、ただ黙って座っているだけの時間は、この上なく無駄な時間であり、
逆に、主体的・積極的に取り組むことは、無限の可能性をもたらすのです。
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例えば、うちのゼミでは、
研究テーマそれ自体を、自分で探し、設定するところから始めなければなりません。
素材・判例などを先生から与えられるゼミも少なくないですから、
それを期待していた人は、
この時点で大きな挫折を味わうことになってしまいます。
テーマを決めてから、調査・検討を行い、レジュメにまとめ、報告し、質疑応答、
そのすべてを、自分の力で乗り切ることになります。
大変なのは確かですが、その分、力が付くのも確かですから、
あえてそのようにしているのです。
(とはいえ、いきなりすべてを一人でやるのは難しいので、
うちのゼミでは三回生が「チューター」として補助・指導を行うことにしています。
このことは、二回生にとって心強いのはもちろん、
三回生にとっても、自分の力を確認し、成長する機会となっていますし、
学年を超えてゼミが一つになるのも、うちのゼミならではの良いところです。)

2枚とも、昨年末に行われた、3回生による卒業研究構想発表会(「卒論コンペ」)の様子

もう一つ伝えておきたいことは、
「自分が本当に勉強したいこと」を、よく考えた上で、ゼミを選んでほしい、ということです。
なにしろ、一度入ったゼミは、卒業まで続くものですから、
今後の学生生活の大きな部分を占めることになります。
ところが、まだ二回生が始まったばかりですから、
どこを選べばいいのか、なかなか簡単でないのは確かです。
そのため、
「一回生の時に習ったから」
「○○(公務員など)試験に使えそうだから」
「楽そうだから」
といった理由で、ある意味安易に選ぶ人が少なくありません。
しかも、そうした選び方が、年々増えているように感じることに、危惧を感じています。
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上記の通り、ゼミというのは、
自分の主体性に依拠して学ぶところですから、
そこでは、自分が追究したいことを、
ただ純粋に「追究したいのだから」という理由だけで、
とことんまでやり遂げることができる場である訳です。
そのような場は、実は大学生活の中でもなかなか無く、
また、社会に出た後であれば、まずあり得ないと言っても過言ではありません。
ゼミが、このような貴重な場であることを、きちんと意識すれば、
「ゼミを選ぶ」という作業は、容易に行われるべきものではなく、
しっかりと自分に向き合い、自分が何を追究したいかを、真剣に考える、
という手続きを経た結果でなければならないことは、想像に難くないと思います。
そのような末に選んだゼミでこそ、皆さんは成長できるはずです。
「○○ゼミに入ること」を目標とするのではなく、
「入ったゼミで何をするか」こそが大事であり、
その結果の成長こそ、どんな分野に進んだとしても、必ず実になるものです。
ぜひ、この機会に、「自分がやりたいこと」を真摯に考え、
その結果として、ゼミを選択してもらえれば、と思います。
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このように、少し厳しく書いて来ましたが、
これらとは別の視点から見れば、
大学生活の大半を共に過ごし、
卒業後にも、もしかしたら一生、関係が続いて行くかもしれない、
という人間関係が築かれる場ですから、
やはり、どんな人達が居るゼミなのか、
どんな雰囲気なのか、
楽しいところなのか、
といった要素も、小さからぬ要素になるでしょう。
この点も、先輩や友達から評判を聞いたり、噂や情報を集めたりなど、
材料をなるべくたくさん集めて、判断してみてください。
最後に手前味噌の宣伝として、
「楽しさ」「人間関係の良好さ」「上下関係の緊密さ」なら、
どこにも負けない自信のある畠山ゼミをPRして、終わりたいと思います。
各自、充実した、満足の行くゼミ選択となりますように。

ゼミ合宿にて、さぬきうどん作り

同じく、栗林公園にて

立命館大学との合同報告会→勝利!

伏見稲荷参拝

海外に留学に行くゼミ生の送別会

お花見にて、ゼミ長の誕生日を祝う

去る4月8日(月)に同郷の仲間作りを目的として毎年開催されている「ふるさとタイム」が開催されました。

より詳しくは、以下のURLよりご覧ください。

http://www.ryukoku.ac.jp/news/detail.php?id=4780

卒業!そして入学!

畠山 亮 更新日: 2013年04月03日
一昨日4月1日は、入学式でした。
良い日和で、ちょうど桜が満開になりました。
まだ新入生とは会っていませんが、きっと希望と不安でキラキラ・ドキドキしていることだと思います。
素敵な4年間になるよう祈っていますし、そのサポートをできるだけして行きたいと思っています。

さて、新入生が来たということは、それに先立って卒業生が旅立って行った訳です。

前後しますが、教員である私が関わった卒業式の日のことを書きます。

午前中に卒業式が行われ、その後、ゼミごとに卒業証書授与を行います。
一般に教員の出番は、ここからというこになります。

毎年、面白い面々が集う畠山ゼミ、
今年はいろいろな事情で、卒業生が少なかったのですが、それでも、やはり盛り上がるものです。
卒業証書授与から写真撮影、そしていろいろと喋ったりして、
部屋の外に出たら、他のゼミはみんな終わって誰も居ませんでした。
盛り上がりすぎですね、畠山ゼミ(笑)。
四回生になると、就活などでなかなかゼミに来られなくなったりして、みんなが顔を合わせる機会が少なくなります。
そういう意味で、久しぶりに集まった懐かしさみたいなものが彼らにあったことは確かでしょう。

その後、女子学生の多くは和装から洋装へと着替えて、

ホテルで行われるパーティー(同窓会新入会員祝賀会)へと移動します。
参加しない学生も居るようですが、ごはんはおいしいし、なんだかんだ行けば楽しいので、
できれば参加することをお勧めします。
学部長から始まり、いろいろな方々のご挨拶・祝辞を賜り、いよいよパーティー開始です。
この後は、とにかく友達・知り合い・先生などを見付けては喋り、写真撮影、という時間がひたすら続きます。
また、成績優秀者や活躍した学生に送られる「本願寺賞」の表彰なども行われます。
それと並行して、ゼミや1回生の時の基礎演習のクラスなど、
呼び出してもらって壇上で写真を撮る、というのも、断続的に行われます。
2回生からずっと一緒だったゼミは分かるんですが、
基礎演習という1回生の時のつながりが根強く生きていることには、毎年驚かされます。
その後いろいろあっても、やはりスタートのところの出会いは大きいということなんでしょうね。
なお、上の写真は、その基礎演習で教員の手助けをして活躍してくれた「クラスサポーター」略して「クラサポ」の集まりです。
後半には、定番のビンゴが行われ、おそらく想像していたより豪華な賞品に、みんな結構真剣に参加し、
その終了と共に、当たった者はご機嫌に、当たらなかった者もそれなりに楽しそうに、
三々五々、会場を後にし、街へと消えて行くことになります。

この後は、ゼミ単位で集まったり、友達で朝まで過ごしたり、いろいろです。

私もかつて、朝までカラオケに付き合ったことがありますが、
やはりいつもとは少し違う気分だったように記憶しています。
卒業証書授与のところにも書いたように、その場はいつも通り、あるいはいつも以上に楽しいのですが、どこかに、「これが最後」という思いがあるのかもしれません。
「楽しい」と思っている時は、そういう気持ちが隠れているか、あるいは隠しているのかもしれません。
もちろん、いずれまた会う機会は作れます。
しかし、その時彼らは、「学生」ではないのです。
つまり、「龍谷大学法学部生」としての彼らが出会うのは、これが最後であり、
自覚するとしないとに関わらず、そこには寂しさのようなものが、多かれ少なかれ伴っているのだと思います。
この「寂しさ」こそ、学生であることの貴重さの裏返しなのでしょう。
多くの学生は、学生である間、この「貴重さ」に気付かないものです。
これから学生になる皆さん、あるいは、今、学生である皆さんは、ぜひこの「貴重さ」を大事にしてほしいと思います。
そして、学生を終えて社会へ飛び出して行く皆さんは、この「貴重さ」を懐かしむだけではなく、
それをこれから活かせる力に変えて行きながら、成長して行ってほしいと思います。

少し長くなりましたが、

まずは、卒業おめでとう!
そして、入学おめでとう!
いずれにしても、本番はこれからであること、胸に刻んで、一歩一歩、進んで行ってください!

新入生の皆さん、入学おめでとうございます!

充実した学生生活が送れるよう願っています!!

入学式の様子は、龍谷大学Facebookと法学部同窓会Facebookからご紹介します。

龍谷大学Facebook

龍谷大学法学部同窓会Facebook